ディベートとは何を競う競技?【NA, Asian, BPのルールも解説】
「ディベートとはどんな競技なんだろう。」
「ディベートのルールを知りたい。」
こういった疑問に、図解を交えながら答えていきます。
- ディベートとは何を競う競技なのか
- ディベートの試合の流れ
- 即興型英語ディベートの3つの試合形式
この記事を書いている私は、英語ディベーター歴2年。
ディベートの大会にもいくつか出場しています。
ディベートとは何を競う競技なのか
結論として、「第三者を説得」すれば勝ちです。
ディベートでは、異なる意見を持った2つのチームに分かれます。その上で、自分たちの意見の方が、相手のチームの意見よりも正当であることを、第三者(ジャッジ)に説得するのです。どうやってジャッジを説得するのか、というところもディベートの魅力です。
あらゆる方法を使って説得する
ディベートは「知の総合格闘技」とも言われているように、ディベーターはあらゆる方法を使いジャッジの説得を試みます。
形式によって多少の制約はありますが、ディベーターたちは与えられた時間を使って自由に話すことができます。
例えば、自分たちの意見のメリットを挙げてみたり、相手の意見に反論して崩してみたり。論理的にロジックを詰めたり、時には相手の同情を誘ってみたり。両者の意見を比較して自分たちの有利な点を説明してみたり。
第三者を魅了し、説得する。それがディベートです。
ディベートの試合の流れ
即興型英語ディベートは、別名パーラメンタリーディベート(国会ディベート)とも言われているように、国会での討論を模しています。ラフな言い方をすれば、「政治家ごっこ」のようなものです。
ディベートのお題に対して賛成側(Government)、反対側(Opposition)に分かれて、競技を行います。日本の与党と野党のようなイメージです。
競技ディベートの一連の流れを説明します。
- 賛成側(Gov)と反対側(Opp)に分かれます。
- ジャッジがお題(motion)を発表します。
- チームごとに作戦会議(Preparation)を行います。
基本的には15 ~ 30分ほど。 - ディベーターたちが交互にスピーチをします。
- 勝敗が決まり、その理由やジャッジからの評価が説明されます。
お題に対して自分が賛成側 or 反対側で話すかどうかは、その場で第三者によって決定されます。そのため、個人的な考えとは違ったサイドからディベートをすることも多いです。
ディベートは怖い?
競技ディベートをよく知らない人にとっては、
「ディベートって相手を論破したり、他の人の考えをねじ伏せたりする怖いもの?」
といったイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
ディベートはあくまでロールプレイ
冒頭に「政治家ごっこ」と書いた通り、競技ディベートはあくまでスポーツであり、そしてロールプレイです。
競技中は「Government」「Opposition」に分かれて熱く真剣に議論します。競技が終われば、同じスポーツの競技者として固く握手をします。
その人自身を直接非難、侮辱するようなことは、ディベートでは厳禁です。
実際にディベートをして思うこと
私もディベートを始めて思うことですが、多くのディベーターは物事には多面性があることを知っています。(どちらに割り振られても、スピーチをする必要があるので。)
そのため、相手を頭ごなしに非難すると言った姿勢で、この競技に取り組んでいるという人はほとんどいないと思います。
ディベートは決して怖いものではなく、楽しく、そして爽やかな競技だと思います。
即興型英語ディベートの3つの試合形式
即興型英語ディベートには主に3つの型があります。
特徴の違いを踏まえた上で少し具体的に説明するので、実際の試合のイメージができればと思います。
NA(North American)スタイル
最も基本のスタイル。スピーカーの数も少なく、シンプルな基本型。ディベートを始めたばかりのディベーターが最初に親しむスタイルです。
チーム数 | 2チーム |
1チームあたりの人数 | 2人 |
準備時間 | 20分 |
特徴
他の2種目と比べるとスピーチ回数も少なくシンプル。しかし、そのシンプルさゆえに必要なことを的確に話すことが求められます。
Asianスタイル
3スタイルのうち、もっとも長い準備時間が特徴。
より緻密、かつ正確で、濃いディベートが展開されるスタイル。
チーム数 | 2チーム |
1チームあたりの人数 | 3人 |
準備時間 | 30分 |
特徴
より強固な立論が求められます。また1チームあたりの人数がもっとも多く、役割も細分化するスタイル。チームメイトとの連携も勝敗に大きく影響します。
BP(British Parliamentary)スタイル
Government側2チーム、Opposition側2チームの合計4チームで行われ、1~4位の順位がつきます。4つのチームの議論が交わり、かつ準備時間ももっとも少ない。即興性の高いエキサイティングなスタイル。
チーム数 | 4チーム |
1チームあたりの人数 | 2人 |
準備時間 | 15分 |
特徴
基本的には、前半(オープニング)の2チームが立論。後半(クロージング)の2チームは、その立論を補強したり、別の立論を出したります。ディベートをする上では味方ですが、競技をする上ではライバル。”説得への貢献量”で同じサイドのチームにも勝利しましょう。
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まとめ
まとめると、競技ディベートは”第三者を説得”すれば勝ち。そして、あくまで一つのゲームであり、”ロールプレイ”。だからこそ勝利を目指して熱中できるものだと思います。
ディベートの概要と、その魅力も少し、お伝えできていたら幸いです。
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