英語ディベートで身についた3つのこと【やる意味ない?】
「学校の授業とかでディベートをやらされそうだけれど、やって意味があるのかな?」
「高校や大学でディベート部に入ろうか迷ってる.. ディベートって将来の自分にとってプラスになるのかな?」
こういった疑問に答えます。
この記事を書いている私は、英語ディベート歴2年。2年間取り組んだ率直な意見と一緒に解説していきます。
ディベートで身についた3つのこと
結論として、ディベートは自分にとって「大いに意味のあること」でした。
ディベートを通して身についたことはいくつかあります。その中でもメインの3つについて解説していきます。
- 人に説明する力
- ロジカルでスピーディーな思考力
- 英語力
① 人に説明する力
断言します。競技ディベートに取り組んでいると、人に説明することが上手くなります。
ディベートではわかりやすく話すスキルが必須
こちらの記事にも書いた通り、ディベートというのは「ジャッジを説得する」競技です。
ディベートとは何を競う競技?【NA, Asian, BPのルールも解説】 – Debate図解ノート
競技ディベートは一体何を競うものなのか知りたいですか?この記事では、ディベートがどんな競技なのかを説明します。また代表的な3つのスタイル、NA、Asian、BPについてルールや特徴も比較しています。ディベート初心者の方は是非記事をご覧ください。
ディベーターはスピーチ時間の7分間、喋り倒します。ジャッジは、ディベーターの話を聞き続けます。それをディベーターの人数だけ繰り返します。(BPスタイルではディベーター8人×7分 = 56分も..) 集中して話を聞き続けるのはなかなか難しいですね。
競技に勝つためにはとにかくわかりやすく話すことが必要です。
フレームワークを使う
ディベートでは、わかりやすく伝えるための「スピーチの法則」や「フレームワーク」がいくつか存在します。もっとも多く使われているのが、AREAです。
結論から始めること、根拠を話すこと、具体例で落とし込むことなど。人にわかりやすく伝える要素が凝縮されています。ディベートに限らず、政治家のスピーチなど様々な場面で使われるフレームワークです。
何度も何度も繰り返す
僕はディベートをするたびに必ずこのフレームワークを意識しています。何度も何度も繰り返すことで、このフレームが体に染みついています。
今では日常生活の中でもこのフレームワークを無意識レベルで使っています。レポートの課題やこのブログでさえも..。実際に「君の説明、わかりやすかったよ」と褒めていただくこともあります。
このようなフレームワークを知識として知っていても、それを実際に使わなければ身につきません。ディベートを通して数えきれないほど実践することで、人に説明する力が身につきます。
② ロジカルでスピーディーな思考力
ディベートではロジカルシンキングが必要とよく聞くのではないかと思います。
これは本当です。競技ディベートに取り組む中で論理的な考え方とそれを短時間で行うスピード力も身にきます。
とはいっても「ロジカルシンキング」や「論理的」というのはすごく抽象的な言葉ですね。もう少し詳しく説明します。
ロジカルシンキングとは
ロジカルシンキングを具体的に説明すると、「これを説得(証明)するためには、どんな要素が必要か」を考えられることだと思います。
具体例を交えながら解説します。
ロジカルな説明の例
英語ディベートの古典的なお題に、”This house would ban tabaco”(政府はタバコを禁止するべきだ)というのがあります。これを肯定する意見を考えてみましょう。
ディベートををする前の僕であれば、「タバコは健康に悪いから禁止するべきだよね」程度にしか説明できなかったと思います。
このお題を肯定するためには不十分です。おそらくこのような疑問や反論を受けると思います。
ディベートをすることで、「説得するために必要な要素は何があるか?」を考えることができるようになります。
スピーディーな思考力
即興型ディベートでは、これらの要素を考えてスピーチを作るまでの時間が20分ほどです。最初は全く準備時間が足りません。
しかし、繰り返すことで適応します。思考速度計のようなものがあれば、僕の頭はディベートを始める前の1.8倍ほどになっている思います。(体感速度です。)
日常でも役に立つ
これらが役に立ったと強く感じるのは、僕の場合、ゼミの進捗報告です..
僕は理系の学部に所属しているのですが、理系の先生方は「論理的な根拠」がなければ納得しません。
こんな質問の猛攻にも、事前に対処する力を養いました。
ディベートでは少しオーバーなほどの証明が必要です。それに慣れることで、仕事や日常生活でのちょっとした主張や説得であれば簡単に論理立てて話すことができるようになります。
③ 英語力
英語ディベートををすることで英語力がつきます。
具体的にはスピーキング力とリスニング力です。
英語の上達はどれだけ声に出して話し、どれだけ耳で聞いたかに比例します。
英語ディベートでは、自分の考えを英語で話し、相手の話を英語で聞きます。当然ですがこれを繰り返していれば英語力は伸びます。ちなみに現在の私のTOEICスコアは870です。
とはいっても、最初はハードです。
英語初心者にとって、最初はかなりハードです。
私もそれまで海外留学などをした経験もなく、学校の授業以外で英語に触れたことがありませんでした。授業でならった文法は理解している。しかし自由に話したり聞いたりはできない。という平均的な日本人の英語感覚だったと思います。
実際にディベートを始めたばかりの頃は、7分間のスピーチ時間のうち30秒程度しか話せないし、相手の話していることはほとんど理解できずトンチンカンな反論ばかりしていました。
少しずつ上達する
しかし、少しずつ上達します。
話せる量も聞き取れる量も、少しずつ増えていきます。
私の場合、半年ほど継続すると7分間いっぱいに話せるようになりました。リスニング力も上がり、1年後にはジャッジとしてディベートに参加できるようになりました。
ディベートは、日本国内で英語を習得するのに最善の方法だと思います。
相手の話を聞き、自分の伝えたいことを自由に伝える。ほとんどの英語学習者がゴールとして描いている状態を達成できます。
まとめ
ディベートを通して身についた3つの力を解説しました。
- 人に説明する力
- ロジカルでスピーディーな思考力
- 英語力
日常のさまざまな場面で、自分の考え方・話し方にディベートの影響が出ていることを実感します。良くも悪くもですが。(笑)
競技ディベートに踏み出そうか迷っている方の参考になれば幸いです。
ディベートを知りたい方にオススメな本
『即興型ディベートの教科書』
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