英語ディベートでジャッジがフィードバックをするコツ【誰でもできる】
「英語ディベートでジャッジをやり始めたけれど、フィードバックができるか不安だ..」
「ディベーターのためになるフィードバックをしたい。」
このような悩みを持つ方に、この記事では「ジャッジ初心者がフィードバックをする時に気を付けること」を解説します。
この記事で書いていること
- フィードバックをする時に気を付ける3つのこと
- いいフィードバックをするための3つのコツ
この記事を書いている私は、即興型英語ディベート歴2年。フィードバックも時折やっています。
英語ディベートでジャッジに挑戦する方へ
ジャッジをするのは、最初は誰でも不安です。なので、力を抜いて大丈夫です。
ディベーターだけでなく、ジャッジにも挑戦することには、以下のようなメリットがあります。
- ディベートが強くなる
- ジャッジをする楽しさがある
「勝敗をつける側の視点」でディベートを見ることで、勝つために何を話すべきかがわかるようになります。その結果、ディベーターとしても強くなれます。
また、僅差の試合をジャッジすること、RFDでディベーターや他のジャッジを納得させることなど、別の楽しさも味わえます。
ジャッジが話すこと
ラウンド終了後に、ジャッジがディベーターに伝えることは、以下の3つです。
- 全体的なコメント
- 勝敗(Vote)とその理由(RFD)
- フィードバック
この記事では、3つ目のフィードバックをするコツについて、解説していきます。
(※勝敗を決め、RFDを話すコツは、こちらの記事で解説しています。是非ご覧ください。
英語ディベートでいいジャッジをするコツ【力を抜いて大丈夫です】 – Debate図解ノート
英語ディベートで上手くジャッジをするコツを知りたいですか?この記事では、ディベートの勝敗を判断するコツ、ディベーターに判定理由を述べるコツなどを解説しています..
ジャッジがフィードバックで気をつける3つのこと
まず、フィードバックの目的は「ディベーターが今後のラウンドで、より良いディベート(スピーチ)ができるようになること」です。そのために、ディベーターのスピーチに対して、評価や改善点を伝えます。
最初は難しいですが、次の3点をおさえると、ディベーターに喜ばれるフィードバックになりやすいです。
- どうすればいいかまで話す
- マターに触れながら話す
- よかったところも話す
順に解説します。
① どうすればいいかまで話す
フィードバックをするときは、「〜が足りていなかった」という問題点に加え、「〜すれば良くなる(勝てる)」という改善策まで伝えることが大切です。
よくない例
やってしまいがちなフィードバックが、
で終わってしまうパターンです。ディベーターがそれをできなかったのは、「どうすればいいかわからなかった・思いつかなかった」からです。これだけでは、次のディベートに生かすことができません。
よいフィードバック
よいフィードバックは、具体的な改善策もセットです。
という感じで。例を挙げるとディベーターは助かります。
② マターに触れながら話す
フィードバックをするときは、マターに触れながら話すことが大切です。「マター (matter)」というのは、そのラウンドでディベーターが話した具体的な内容です。
よくない例
言い換えると、次のような「一般的なディベート用語」だけで済ませるフィードバックは、役に立たないことが多いです。
「今回はインパクトが足りなかったです」
「メカニズムが欠けていたね」
このようなフィードバックは、改善方法が曖昧になってしまいやすいです。
例えば、ジャッジが『インパクトを話せていなかった。』というフィードバックをしたとき。これには、複数の原因が考えられます。
- 単純にインパクトの説明をしていなかった。
- ディベーターはインパクトのつもりで話していた内容が、インパクトとして取られていなかった。
- インパクトとして取られうる話をしていたが、意味が伝わっていなかった。
どれが本当の原因か判断できないため、的確なアクションがとれません。
よいフィードバック
このようなフィードバックをすると、ディベーターはできなかった原因をクリアに判断できます。
- この話だけでは、インパクトの量が足りないんだ
- あの話はインパクトに入らないのか
- 自分の英語が伝わっていなかったのか
これにより、ディベーターは的確なアクションが可能になります。
③ よかったところも忘れずに伝える
「役に立つフィードバックをしよう」と思うあまり、改善点ばかりに注目してしまうことがあります。しかし、よかったところも、忘れずに伝えましょう。なぜなら、当然ですが、改善点ばかりではやる気を失ってしまうからです。
気持ちよさも大事
フィードバックの目的は「今後のラウンドで、より良いディベートができるようになること」です。しかし、今度のラウンドに臨む意欲がなくなっては、意味がありません。
ディベーターが次のラウンドにやる気を持って挑めるようにすることも、フィードバックの役割です。
ジャッジがいいフィードバックをするための3つのコツ
ここからは、いいフィードバックをするための具体的なコツを3つ紹介します。実践すれば、フィードバックが上手くなります。
- 聞きながらコメントを入れる
- マター & マナーに注目する
- 自分もプレパをしておく
① 聞きながらコメントを入れる
ジャッジをするとき、RFDを考えるためにメモをとると思います。そこに、フィードバックに使えそうなコメントを同時に書いておきましょう。
「もっと、ここ伸ばして欲しいのに!」
「このexample、めっちゃ納得!!」
こんな感じです。(色の違うボールペンを使う or コメント用スペースを作っておくのがオススメです。)
コメントが大事な理由は2つです。
- リアルタイムに感じたことだから、正確。
- マターと照らし合わせて話やすい。
ディベート終了後にフィードバックを考え始めると、結構忘れています。フィードバックすることを前提に、メモをとりましょう。また、メモの中にコメントを入れ込むことで、「マターに触れながら話す」ことが簡単になります。
② マター & マナーに注目する
多くのフィードバックは、マター(何を話したか)に注目しがちです。しかし、マナー(どう話したか)にも注目しましょう。例えば、声の大きさ、ペース、目線などです。これらも、いいスピーチを構成するための要素です。
マナーは、特に初心者ディベーターの方にフィードバックする時に便利です。
ディベートを始めたばかりの頃は、話せる英語の量も多くありません。そのため、フィードバックでマターに言及することが難しい場合があります。その場合は、マナーに注目しましょう。
という感じに。
③ 自分もプレパしておく
ディベーターがプレパ(準備)をしている間、ジャッジもどんなアーギュメントが出そうか、考えておきましょう。これは以下の2点で役に立ちます。
- フィードバックを考える余裕が生まれる
- 自分が予想していたアーギュメントと比較してフィードバックできる
ラウンド中の話を理解するのが難しいと、RFDを考えるだけで手一杯になります。両サイドの話を予想しておくことで、理解が簡単になり、フィードバックを考える余裕ができます。
また、自分のアイデアをいくつか用意しておくと、
「こんなアーギュメントを予想していましたが、それよりもいいアイデアがでていて驚きました!」
という感じに、自分の予想との差分に注目することで、フィードバックの幅が広がります。オススメです。
まとめ
この記事では、英語ディベートのジャッジがいいフィードバックをするために役立つことを解説しました。
- フィードバックをする時に気を付ける3つのこと
- いいフィードバックをするための3つのコツ
この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。
合わせて読みたい
英語ディベートでいいジャッジをするコツ【力を抜いて大丈夫です】 – Debate図解ノート
英語ディベートで上手くジャッジをするコツを知りたいですか?この記事では、ディベートの勝敗を判断するコツ、ディベーターに判定理由を述べるコツなどを解説しています..